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球海綿体反射とは

きゅうかいめんたいはんしゃ球海綿体反射(bulbocavernosus reflex:BCR)は,男性であれば陰茎、女性であれば陰核の亀頭部を圧迫すると肛門括約筋が収縮する反射です。
臨床の現場においては、脊髄損傷後の排泄障害の有無の判断及び脊髄損傷の後遺症によるED(勃起障害:勃起不全)判定、脊髄ショックからの離脱の判定に用いられます。

球海綿体反射の検査方法

仙髄領域(S4~S5)が支配する肛門括約筋の収縮の有無を判別するため、肛門に指を挿入します。
その状態で亀頭部を圧迫またはつまみ、肛門内に挿入した指によって肛門括約筋が収縮したかどうかを判別します。

球海綿体反射によるモニタリング

球海綿体反射は、脊髄損傷後の脊髄機能や神経根の健全性をモニタリングするために用いられていますが、利点だけでなく課題点もあります。
球海綿体反射は検査方法が簡易かつ短時間で反射が起きるため、患者さんへの負担も少なくすみ、複数回行う必要があるモニタリングに適しています。
一方で、課題点もあります。

女性や小児に対する有用性

男性ではほとんどの場合球海綿体反射が見られますが、女性や小児では神経学的に正常であったとしても、球海綿体反射が起こらないケースがあります。(成人女性では、おおよそ20%に球海綿体反射が起こりません)
そのため、成人女性における球海綿体反射の消失が神経学的な異常とは必ずしも言えません。
一方健常男性の場合には、98%程度に反射が見られることから、球海綿体反射の消失を神経学的な異常があると見なすことができます。

レントゲンによって脊髄損傷の程度を確認する男性医師

脊髄ショックの離脱の判定

脊髄損傷受傷後、受傷レベルに応じ、脊髄ショックと呼ばれる脊髄機能の一時的な消失が起こることがあります。
球海綿体反射はこの脊髄ショック期からの離脱の判定にも用いられます。

脊髄ショック
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球海綿体反射の回復

脊髄ショック期には、脊髄機能が一時的に消失しているため、球海綿体反射は起こりません。
しかし、24~48時間程度経過すると、球海綿体反射の回復が見られることから、離脱の判定方法の一つとして用いられています。

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この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)

医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

学歴・職歴

平成15年3月
大阪医科大学卒業
平成15年5月
大阪医科大学附属病院にて初期研修
平成17年4月
大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
平成17年5月
大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
平成19年3月
大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
平成19年4月
大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
平成21年4月
医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
平成23年3月
大阪医科大学大学院医学研究科卒業
平成30年2月
福永記念診療所 部長に就任

資格

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