再生医療
臍帯由来サイトカインカクテル
サイトカインカクテル(幹細胞培養上清)療法とは

幹細胞を培養する際に生じる培養上清液には、幹細胞から放出されるサイトカイン(成長因子、神経保護因子、血管新生因子など)が多数含まれます。この培養液には、通常、成人の数十倍から数百倍にのぼるサイトカインが含まれていることが分かっています。このサイトカインを多く含む培養液をサイトカインカクテル(幹細胞培養上清液)と呼びます。
このサイトカインカクテルは、サイトカイン(成長因子・神経保護因子・血管新生因子など)が脳内に存在する幹細胞を活性化して自己修復を促します。
当院では、脳卒中(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血)、脊髄損傷の後遺症に対し、サイトカインカクテル療法(幹細胞培養上清療法)を行っております。
臍帯由来サイトカインカクテル

臍帯由来の理由
当院で使用するサイトカインカクテル(幹細胞培養上清液)は、臍帯由来の幹細胞を培養した時に分泌する多様なサイトカインを抽出したものです。臍帯由来サイトカインカクテル(幹細胞培養上清液)は、乳歯、骨髄、脂肪等由来の培養上清液と比較しても、含有しているサイトカイン量が圧倒的に高いことが特長です。
臍帯由来培養上清液に含まれる分泌物がもたらす生理作用一例
組織修復作用
- 血管新生
- VEGF、FGF2、ANG-1、MCP-1、EPO、HGF
- 神経細胞の保護・再生
- BDNF、NGF、GDNF
- 細胞の増殖促進
- SCF、LIF、M-CSF、SDF-1、FGF2、VEGF、IGF、PDGF、HGF
- 弱った細胞の生存維持
抗アポトーシス - FGF2、IGF、ANG-1、IL-6、VEGF、MCP-1、G/M-CSF、STC-1、EPO、TGF-β、HGF
- 肝繊維科の抑制
- IL-10、TNF-α、HGF、MMP-9
- 瘢痕形成の抑制
- HGF、FGF2、ANG-1
- 幹細胞のサポート
- TPO、SCF、TGF-β
- 目的部位への細胞動員
- SDF-1、HGF、LIF、IGF、G/M-CSF、VEGF
免疫抑制作用・炎症鎮静作用
- 免疫抑制作用
- IDO、sHLA-G5、TGF-β、IL-6、HGF
- 炎症性因子の産生抑制
- MCP-1、TSG-6、HO-1、M-SCF、NO、LIF、Gal-1、IL-1RA
当院の臍帯由来サイトカインカクテルの安全性
現在、国内で市販されている幹細胞培養上清には様々なものが出回っています。中には、安全性試験をされていないものや、100倍以上に薄められたものなどの粗悪品が多く含まれております。当院で開発する臍帯由来サイトカインは、国内の細胞培養加工施設にて、厳しい安全基準と管理による工程で製造するため、製品の品質の均一化に徹底して取り組んでおります。
臍帯由来サイトカインカクテルの効果
効果の一例としては、個人差がもちろんありますが、脳卒中(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血)、及び脊髄損傷後の後遺症の軽減やリハビリ効果が高まることが報告されています。
脊髄損傷に伴う麻痺により歩くことが困難だった患者様が、幹細胞を投与することで劇的に改善し、数週間後には自立歩行が可能になった症例なども報告されています。
近年、サイトカインカクテルは大手美容クリニックがアンチエイジングなどの美容目的やAGAなどの治療で使用され話題となっております。エステ、化粧品などにも使用され、しわ・しみ・たるみ・脱毛など様々な治療実績の報告が多くなってきています。
- 脳梗塞後遺症の改善
- 脊髄損傷後遺症の改善
【その他の期待できる効果】
- 皮膚の再生(肌のキメ・ハリ改善、小じわ改善)
- 肝機能障害の改善
- AGA・FAGA(毛髪再生、円形脱毛改善)
- 肩こり、疲労回復、滋養強壮
- アンチエイジング(老化防止)効果
- 不眠症、うつ状態の改善
- 創傷治癒の促進(傷の治りをよくする)
- ED(勃起不全)の改善
- 糖尿病、動脈硬化など各種疾患の改善
- 花粉症の改善
臍帯由来サイトカインカクテルで効果が期待できる疾患
- 脳
・脳梗塞後遺症
・脊髄損傷後遺症
・アルツハイマー型認知症
・低酸素虚血性脳症
・パーキンソン病
・末梢神経障害
・多発性硬化症 - 腎臓
・糖尿病
・糖尿病性腎症
・糖尿病性神経障害 - 肝臓
・肝硬変
・劇症肝炎
・慢性肝炎 - 骨・関節
・関節炎
・歯周病
・骨欠損
・骨粗しょう症
・多発性硬化症
・関節リウマチ - 心臓
・心疾患 - 肺
・間質性肺炎 - 皮膚・その他
・アレルギー性皮膚炎
・アトピー性皮膚炎
・脱毛症
・花粉症など
臍帯由来サイトカインカクテルの治療の流れ

【1】サイトカインを溶かす
冷凍されていた臍帯由来サイトカインカクテルを患者様本人の手の中で1~2分間温めて溶かします。

【2】経鼻投与用チューブで攪拌・吸引する
溶かしたサイトカインカクテルを経鼻投与用のチューブで攪拌した後、チューブ内にサイトカインカクテルを全て吸引します。

【3】両鼻腔より各3回に分けて噴霧する
仰向けに横になり、顎を上げた状態で経鼻投与用のチューブを鼻から入れ、両鼻腔より各3回程度に分けて鼻腔奥粘膜に向けて噴霧します。

【4】20分姿勢を保つ
サイトカインカクテルが経鼻粘膜・三叉神経・嗅神経を通して、より多く吸収される様に約20分間程度、仰向けで顎を上げた状態の姿勢を保ちます。
夜間寝られる時に点鼻される方が多いです。