脳出血と高次脳機能障害
こんにちは!大阪市で再生医療を行っております、医療法人慶春会 福永記念診療所のカウンセラー・小森と申します。
まだまだ暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、脳出血後の後遺症として、前回のブログでお話した片麻痺と同様にお問い合わせの多い『高次脳機能障害』についてのお話です。
高次脳機能障害とは
病気や交通事故などの脳の損傷により、言語・記憶・注意・情緒といった認知機能に起こる障害を高次脳機能障害と言います。
高次脳機能障害は『隠れた障害』と言われることもあり、外見では分かりにくいため、日常生活や職場で問題が顕在化することもあります。
そのため、周囲の方に理解されにくくご本人様やご家族様にとっては負担になりやすいと言えます。
脳出血後の高次脳機能障害の主な症状
1. 言語障害(失語)
ブローカ失語(運動性失語)
相手の話すことは理解できるが、自分では言葉を発することができない、話し方がたどたどしい、文章を書くことが難しい。
ウェルニッケ失語(感覚性失語)
流暢に話すことはできるが、言い間違いが多く、相手の話すことが理解できない。
健忘失語
相手の話も、自分が話したいことも理解できているが、適切な言葉が出てこない。
全失語
言葉や文字の理解ができず、話す、読む、書く、のいずれも難しい。発語があったとしても、発声程度。
2. 行為の障害(失行)
運動失行
これまで日常的に行っていた動作の手順が分からなくなり、うまくできなくなる。
着衣失行
衣服の上下、表裏や、着方が分からない、ボタンがかけられない。
3. 認知の障害(失認)
半側空間無視
空間の左右どちらかが認識できない。
地誌的失認
よく知っているはずの場所が分からなくなる。
物体失認
よく知っているはずの物が分からなくなる。
4. 記憶障害
人の名前、場所、日付などが思い出せない。新しいことが覚えられない。
5. 注意障害
2つのことが同時にできない、物事に集中できない、ボーっとする。
6. 遂行機能障害
段取りが悪い、臨機応変な対応ができない。
この他にも、発症前後で性格が変わった(怒りっぽくなった・暴力的になった)、やる気がなくなっている・・などがあります。
この様に性格が変わってしまうと、周囲の方も困惑してしまいますよね。
しかし大切なことは、1番混乱しているのは患者様ご自身であるということです。そのため、患者様に対して怒ったり、注意するのではなく、ご家族様が患者様の今の状態を理解し支えることがとても重要なのです。
また、このような高次脳機能障害ついても、再生医療を行うことにより神経が再生され、改善できる可能性があると考えております。
患者様ご自身、また患者様を支えるご家族様が負担なく、毎日を過ごすことができれば良いですね。
医療法人慶春会 福永記念診療所 〒536-0005 大阪府大阪市城東区中央1-9-33 泉秀園城東ビル2F
この施術ページの監修医師
貴宝院 永稔(きほういん ながとし)
医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
株式会社ニューロテックメディカル 代表取締役
株式会社セルリンクス 代表取締役
医療法人交和会 理事長
学歴・職歴
- 平成15年3月
- 大阪医科大学卒業
- 平成15年5月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修
- 平成17年4月
- 大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
- 平成17年5月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
- 平成19年3月
- 大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
- 平成19年4月
- 大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
- 平成21年4月
- 医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
- 平成23年3月
- 大阪医科大学大学院医学研究科卒業
- 平成30年2月
- 福永記念診療所 部長に就任