再生医療ブログ
高次脳機能障害

こんにちは!大阪市で再生医療を行っております、医療法人慶春会 福永記念診療所のカウンセラー・小森と申します。

まだまだ暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回は、脳出血後の後遺症として、前回のブログでお話した片麻痺と同様にお問い合わせの多い『高次脳機能障害』についてのブログです。

高次脳機能障害とはわかりやすく言うとどんな障害?

人間には、記憶をしたり、判断を行ったり、学習をしたりする高度な脳の機能が備わっており、これらの知的な機能を総称して「高次脳機能」といいます。
高次脳機能障害とはわかりやすく言うとこの「高次脳機能」が失われてしまう障害です。
具体的には、脳卒中などの脳血管疾患や交通事故などの脳の損傷により、言語・記憶・注意・情緒といった知的な機能に障害が出て、日常生活や社会生活に支障を及ぼす状態のことを指します。
高次脳機能障害は『隠れた障害』と言われることもあり、外見では分かりにくいため、日常生活や職場で問題が顕在化することもあります。
そのため、周囲の方に理解されにくくご本人様やご家族様にとっては負担やストレスになりやすいといえます。

脳卒中が原因で高次脳機能障害が現れイライラする高齢男性

高次脳機能障害の原因

高次脳機能障害の発症の原因は、脳卒中などの脳血管障害が約80%、脳の外傷が約10%、その他の原因が約10%という割合になっています[1]。このことからも脳卒中が主な高次脳機能障害の原因となっていることが分かります。

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の総称を脳卒中といいます。高次脳機能障害の原因のほとんどをしめる脳卒中について詳しく見ていきましょう。

脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまうことで、血流が阻害された細胞が損傷をしてしまう疾患です。脳卒中全体のおよそ60%の割合の患者さんが脳梗塞です。

脳出血

脳出血は、脳の血管(動脈)が破れてしまうことで、脳の中で出血を起こしてしまう疾患です。脳卒中全体のおよそ30%を占めています。

くも膜下出血

脳は、外側から、硬膜・くも膜・軟膜の3つの膜で包まれており、くも膜下出血はくも膜と軟膜の間で出血し、脳を圧迫する疾患です。脳卒中全体のおよそ10%を占めています。

脳の外傷

交通事故や転落・転倒などによる脳の外傷も高次脳機能障害の原因の一つとなります。

その他

その他の高次脳機能障害の主な原因は下記の通りです。

  • 低酸素脳症
  • 脳腫瘍
  • 脳炎
  • 感染症
  • 全身性エリテマトーデス
  • アルコール中毒

なども原因となる事があります。

高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害の症状は、知的機能へ障害が起こることから、下記のような症状が現れます。

言語障害(失語)

ブローカ失語(運動性失語)

相手の話すことは理解できるが、自分では言葉を発することができない、話し方がたどたどしい、文章を書くことが難しい。

ウェルニッケ失語(感覚性失語)

流暢に話すことはできるが、言い間違いが多く、相手の話すことが理解できない。

健忘失語

相手の話も、自分が話したいことも理解できているが、適切な言葉が出てこない。

全失語

言葉や文字の理解ができず、話す、読む、書く、のいずれも難しい。発語があったとしても、発声程度。

行為の障害(失行)

運動失行

これまで日常的に行っていた動作の手順が分からなくなり、うまくできなくなる。

着衣失行

衣服の上下、表裏や、着方が分からない、ボタンがかけられない。

認知の障害(失認)

半側空間無視

空間の左右どちらかが認識できない。

地誌的失認

よく知っているはずの場所が分からなくなる。

物体失認

よく知っているはずの物が分からなくなる。

記憶障害

人の名前、場所、日付などが思い出せない。新しいことが覚えられない。

注意障害

2つのことが同時にできない、物事に集中できない、ボーっとする。

遂行機能障害

段取りが悪い、臨機応変な対応ができない。
高次脳機能障害によって悩む高齢女性

高次脳機能障害の治療・リハビリ

高次脳機能障害の患者さんへの治療としては、社会生活や日常生活への適応向上を目的としたリハビリテーションが基本となります。
適切な方法でリハビリテーションを行うことで、脳は損傷を受けた部位以外の部位が機能を補完するスピードを向上させることができます。
また、「損傷した脳の神経細胞は再生しない」ということが定説でしたが、近年では幹細胞治療による再生医療の発展により、希望の光も見えてきました。
当院では幹細胞治療と、先進的なリハビリテーションを組み合わせることで神経再生を目指す再生医療もおこなっています。

神経細胞は再生する?再生医療の可能性

高次脳機能障害の予防

高次脳機能障害の主な原因は、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)ですので、脳卒中を予防することが高次脳機能障害の予防に繋がります。

脳卒中予防のために大切なポイント

脳卒中予防に大切なポイントを脳卒中予防十か条から引用してご紹介します。

①手始めに 高血圧から 治しましょう
②糖尿病 放っておいたら 悔い残る
③不整脈 見つかり次第 すぐ受診
④予防には たばこを止める 意志を持て
⑤アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
⑥高すぎる コレステロールも 見逃すな
⑦お食事の 塩分・脂肪 控えめに
⑧体力に 合った運動 続けよう
⑨万病の 引き金になる 太りすぎ
⑩脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

最初が「高血圧」とあることから、高血圧は脳卒中の最大のリスク要因となっています。高次脳機能障害を予防するために、まずは血圧や血糖値をコントロールすることが大切です。

まとめ

今回は、社会生活や日常生活に支障をきたす症状が現れる高次脳機能障害についてわかりやすく解説しました。
原因の多くは脳卒中のため、脳卒中予防が高次脳機能障害予防につながることも大切なポイントです。
高次脳機能障害の治療は、現在のところ脳の機能を補完したり、社会生活や日常生活への適応を向上させる目的でのリハビリテーションがほとんどですが、当院では幹細胞治療と神経再生に特化したリハビリテーションを組み合わせた治療を行っています。
再生医療専門スタッフによるご相談は無料ですので、どうぞお気軽にお問合せください。

[1]高次脳機能障害者実態調査結果 東京都福祉保健局

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この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)

医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
株式会社ニューロテックメディカル 代表取締役
株式会社セルリンクス 代表取締役
医療法人交和会 理事長

学歴・職歴

平成15年3月
大阪医科大学卒業
平成15年5月
大阪医科大学附属病院にて初期研修
平成17年4月
大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
平成17年5月
大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
平成19年3月
大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
平成19年4月
大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
平成21年4月
医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
平成23年3月
大阪医科大学大学院医学研究科卒業
平成30年2月
福永記念診療所 部長に就任

資格

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