再生医療ブログ
脳出血の症状に多い片麻痺とは?

脳出血と片麻痺

今回は、当院へのご相談の中でもよくお問合せをいただく脳出血後の片麻痺についてのお話です。
感覚や運動情報を伝達する脳の神経線維は、延髄の錐体というところで左右が交差して反対側に移動します。そのため、脳の損傷を受けた側と反対側の半身に症状が生じるのです。
脳出血は左右どちらかの脳に生じることが多いため、脳出血を発症した方には片麻痺の症状が現れることがあります。

脳出血の部位と症状について

脳出血の症状で多くの方に見られるのが、頭痛・嘔吐・片麻痺・意識障害などですが、血腫の大きさや出血の部位によって個人差があります。

ではまず、脳出血の部位別の症状や起こる割合について見ていきましょう。

頭痛

被殻出血・・・約40%

脳の中央にある被殻からの出血です。発症頻度が最も高く、発症時の多くは頭痛が起こり、片麻痺、感覚障害、視野の片側半分が見えなくなるなどの症状が主にみられる頃が多いです。

また、出血部位によっては失語症もみられる事もあります。

視床出血・・・約35%

死亡率が高く、痺れや運動麻痺などの後遺症が残ることが多いです。

片麻痺、感覚障害の他に、視床痛と呼ばれる半身の酷い痛みを伴うことがあります。

皮質下出血・・・約10%

出血部位によって症状は異なりますが、痙攣や片麻痺、半盲、失語などがみられます。

橋出血・・・約10%

脳幹の橋と呼ばれる部分からの出血で、脳出血としては重症例が多く、意識障害や呼吸異常、四肢の麻痺などがみられます。

小脳出血・・・約5%

頭痛や嘔吐、回転性のめまいがみられる事が多いです。

片麻痺とは

片麻痺とは主に、体の左右のどちらかに麻痺が起きる症状のことで、右側の麻痺(右片麻痺・右麻痺)は左脳の神経障害が原因となり、反対に左側の麻痺(左片麻痺・左麻痺)右脳の神経障害が原因となります。
どちらの麻痺も運動機能への影響が多く、片側の手足がうまく機能しなかったり、感覚の麻痺を実感される方が多いです。
舌や口が麻痺し、上手く発音ができずに喋りにくさを感じたり、麻痺がある側の視界が狭まってしまうといったことも多く見られます。
また、左脳・右脳どちらに神経障害が起きているかで症状も異なります。
右片麻痺の場合は、左脳は言葉に関する機能を司っているため、失語症が出ることがあります。
左片麻痺の場合は、左半側の空間を無視してしまう症状、左半身をないものと思い行動してしまう身体失認などが見られます。
それでは、片麻痺の主な症状をもう少し詳しく見ていきましょう。

片麻痺の症状

片麻痺の症状は、出血部位や出血量によって異なります。片麻痺の主な症状には次のものがあります。

運動麻痺

左右どちらかの手足が動かない、力が入らない、細かい動作がしにくいなどの症状があらわれます。持っていた物を落としやすくなったり、歩きにくくなったりします。
また、顔に麻痺が現れると、食事中に食べ物や飲み物をこぼしてしまう、よだれがたれやすくなるなどがみられるようになります。

感覚麻痺

左右どちらかの感覚が鈍い、しびれるなどの異常がみられます。感覚が鈍いとは、冷たい、温かいといった感覚がわかりにくくなることや、物に触れた感じがわからない、手足がどこにあるのか分からないといった症状をいいます。

構音障害

構音器官である舌や唇、口蓋などが麻痺することで、思ったように発音できなくなる症状です。ろれつが回らなくなったり、声がかすれたり、大きな声を出しにくくなったりして言葉が聞き取りにくくなります。

右片麻痺、左片麻痺にみられる特有の症状

左脳と右脳の役割の違いから、ダメージを受けた側によって特有の症状が現れることがあります。

右片麻痺で主に現れる症状

右片麻痺による主な症状は失語症や失行です。失語症は、話す、聞く、読む、書くといった能力が低下して、コミュニケーションがとりにくくなります。失行は、意識しなければできる動作でも、指示されるなどにより意識して行おうとすると上手くできないことです。

左片麻痺で主に現れる症状

左片麻痺で主に現れる症状は性格変容や失認です。性格変容は、急に怒りっぽくなったり、わがままを言うようになったり性格が変わってしまいます。失認は、感覚障害や知能低下がないのに、対象物を認知できない状態のことです。具体的には、左に物が見えているのに無視してぶつかってしまったり、食事中に左に置いてあるおかずだけ食べなかったりします。また、身近な人の顔がわからなくなってしまったり、ありふれた者でも見ただけではなにかわからなくなってしまったりといって症状が現れることもあります。

麻痺していない半身への影響

片麻痺は麻痺していない半身へも影響を及ぼします。半身が麻痺した状態は体のバランスが悪く、ほとんどの動作で麻痺していない側に余計な力がかかっています。長い間、余計な負荷をかけたまま過ごしてしまうと、麻痺していない側にも異常が生じてしまう可能性があるのです。

そのため麻痺側のリハビリテーションだけではなく、麻痺していない側の機能を上手に使って日常生活を送れるように訓練する必要があります。

脳出血後の片麻痺に対するリハビリ・トレーニング

脳出血後の片麻痺の改善には、根気強いリハビリテーションやトレーニングが大切です。
リハビリを早期に開始することで、予後機能の回復が良くなることが分かっています。

超急性期のリハビリ

脳出血の発症から14日程度までの超急性期では、状態の急激な変化が起こる可能性があるため、急性期病棟のベッドで安静にすることとなります。
しかし、ベッドの上で動かない状態が続くと、関節が固まってしまったり、筋肉量が急激に減少してしまうといったことが起こる「廃用症候群」と呼ばれる状態になってしまいます。
超急性期においては、廃用症候群を予防するため、発症直後から手足の関節を曲げるといったベッドの上で無理なく出来るリハビリを行います。

急性期~回復期のリハビリ

超急性期が過ぎ病態が安定してくると、ベッドから離れてのリハビリが始まります。
発症後2週間~半年程度のこの時期は、一人ひとり異なる症状に応じたリハビリを行っていくことになります。
主なリハビリについて見ていきましょう。
・歩行訓練や着替えといった運動機能リハビリ
・発声練習や飲み込みの練習といった嚥下・言語機能リハビリ
・文字や数字の書き取り練習といった高次脳機能リハビリ

維持期のリハビリ

発症後半年以降経過した「維持期」は、急性期~回復期に行うことで回復した機能の維持や増進のため、訪問リハビリやリハビリ外来への通院を行うことが大切です。
医療保険による脳出血発症後の手厚いリハビリは、発症後150~180日となっているため、日常生活の中でご自身で行うトレーニングが大切となります。

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ご自宅で出来るトレーニング法

日常の生活の中での動作や、無理のない範囲での運動や散歩などもトレーニングとなります。片麻痺がある側も意識的に動かすことが大切です。

  • 腕の筋力低下予防のため、椅子に座った状態で左右の手を組みゆっくりと上げ下げを行う
  • 足の筋力低下予防のため、椅子から立ち上がる・座る
  • 関節や筋肉の柔軟性低下予防のため、1日10分程度ストレッチを行う

といったトレーニングを行うことが大切です。

当院(福永記念診療所)での治療について

上記でお伝えしたように、症状は運動機能の低下から言語障害まで様々で、発症前のような日常生活を送ることが困難になることもあります。
このような症状でお悩みの方に、当院では幹細胞点滴治療やサイトカイン療法による再生医療の治療を行っております。
また再生医療に合った先進リハビリテーションを行うことで、より効果的に脳出血の後遺症の改善・軽減が期待できる場合もございます。
まずは私どもカウンセラーがお話を伺いますので、お気軽に是非ご相談下さい!

医療法人慶春会 福永記念診療所

〒536-0005
大阪府大阪市城東区中央1-9-33
泉秀園城東ビル2F

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この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)

医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

学歴・職歴

平成15年3月
大阪医科大学卒業
平成15年5月
大阪医科大学附属病院にて初期研修
平成17年4月
大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
平成17年5月
大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
平成19年3月
大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
平成19年4月
大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
平成21年4月
医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
平成23年3月
大阪医科大学大学院医学研究科卒業
平成30年2月
福永記念診療所 部長に就任

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