再生医療ブログ
脳出血の症状と治療法について

こんにちは!大阪市で再生医療を行っております、医療法人慶春会 福永記念診療所のカウンセラー・小森と申します。

金木犀の甘く爽やかな香りが漂いはじめましたが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回は、患者様から当院の再生医療部門へお問合せの多い、脳出血ついてのお話です。

脳出血による激しい頭痛に苦しむ20代の若い女性

20代でも発症!?脳出血とは

20代の俳優さんが脳出血で緊急手術・・というニュースが記憶に新しいですね。
20代や30代といった若い世代で脳出血を発症する確率は非常に低いため、驚かれた方も多いのではないでしょうか?

脳出血とは、脳内の血管が破れて出血した状態ですが、最も多い原因は『高血圧』と、それに伴う『動脈硬化』です。

脳出血の原因【動脈硬化】【高血圧】

動脈硬化によってもろくなった血管は、血圧が高くなると破れやすくなってしまいます。心臓は、全身の隅々まで血液を送り届けるために、日々鼓動しています。動脈は、血液が通る「道路」をイメージして頂くと分かりやすいと思います。その「血液の道路」である動脈が老化し、固くなってしまうことを「動脈硬化」と呼びます。健康な血管(動脈)は、血液をスムーズに運ぶためにしなやかで弾力があるのですが、動脈硬化を起こした動脈は、固くなり、動脈内にコレステロール(脂質の一種)が溜まり、詰まりやすくなってしまうのです。

脳出血の予防法

動脈硬化が脳出血の原因になりえることは上記で説明しましたが、そもそも動脈硬化はどのようすれば予防することができるのでしょうか?
動脈硬化と聞くと「コレステロール」を思い浮かべる方も多いかと思います。確かに、コレステロールが大きな要因となっていることは間違いないのですが、コレステロールの値が異常を示していない場合でも、「肥満症の方」「高血糖の方」「高血圧の方」「喫煙をする方」などの方も動脈硬化になることがわかってきました。
基本的なことにはなりますが、「適度な運動」「禁煙」「脂っこいものや塩分の高いもの、甘いものの取りすぎを改める」といった日常生活の改善が恐ろしい脳出血の予防法になるのです。

脳出血の症状

脳出血と言っても、出血部位や血腫の大きさで出てくる症状も様々です。

具体的には、以下のような種類があります。

被殻出血

脳の中央にある被殻からの出血です。発症頻度は約40%で、脳出血の中で1番高いと言われています。

主な症状は、片麻痺・感覚障害・同名性半盲・失語症などです。

発症時に頭痛を訴える方が多いのが特徴です。

被殻出血について詳しくはこちら⇒

視床出血

大脳半球に囲まれた位置にある間脳の一部を占める視床からの出血で、発症頻度は約35%です。

主な症状は、痺れ・片麻痺・感覚障害ですが、出血後に出血と反対側の半身に視床痛と呼ばれる激しい痛みが生じることがあります。

視床出血は死亡率が高く、命が助かっても後遺症が残ることが多いです。

視床出血について詳しくはこちら⇒

皮質下出血

皮質とは脳の表面のしわがある部分のことで、そのすぐ下での出血で、発症頻度は約10%程度です。

どこで出血したかによって、痙攣・片麻痺・失語・同名性半盲など症状は様々です。

橋出血

脳幹からの出血で、こちらも皮質下出血と同じく発症頻度は約10%ですが、脳幹の場所は生命維持に関わる神経が通っていることから、命に関わるような重い症状であることが多いです。

具体的には、意識障害・呼吸障害・四肢麻痺などがあげられます。

小脳出血

小脳からの出血で、発症頻度は約5%です。

発症すると、突然頭痛・吐き気・めまいなどの症状が現れるのが特徴です。

脳出血の治療法

先述したように、脳出血の原因は高血圧によるものが多いため、血圧を下げる薬を投与して血圧の管理や、場合によっては出血を止めるために止血剤を投与したり、浮腫をとるために抗浮腫剤を投与します。

また、被殻出血や小脳出血、皮質下出血の一部は、開頭血腫除去術と言って、頭蓋骨を一部切り取って外し、頭蓋内圧を逃がし血種を除去する手術を行うこともあります。この場合、再度骨を元に戻す手術が必要です。

若い世代の脳出血は発症原因が違う?

脳出血の原因は、「血液が通る道路」である血管が動脈硬化によって固くなったり、詰まったりすることで破れてしまうことで起こるという事をご説明しました。
20代や30代の若い世代の方は血管の劣化が少ないため、動脈硬化や高血圧による脳出血の確率は非常に低くなっています。
下の画像の通り、年代別の脳出血発症数を見てみると、20代や30代といった若い世代の比率が非常に低いことが分かります。

脳出血の発症年齢・性別グラフ

「若い世代は脳出血を発症する確率が低いから安心」とお思いになるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
実は、若い世代に特有の脳出血発症メカニズムがあるのです。

脳動脈乖離

脳動脈乖離とは、動脈の内側の壁が剥がれてしまう疾患です。
剥がれた血管壁が血管を詰まらせると脳梗塞となり、剥がれて脆くなった部分が破けると脳出血やくも膜下出血となります。
約60%が椎骨動脈(ついこつ:首の後ろに走っている動脈)で起こり、衝撃や事故などによる外傷や、急に首をひねるなどの何気ない日常の行動によっても起こる可能性があります。

血管の異常

代表的な脳血管の異常に「もやもや病」があります。
もやもや病は、正式には「ウィリス動脈輪閉塞症」といい、内頚動脈という太い血管の末梢部が細くなってしまう疾患です。
内頚動脈という太い血管が細くなってしまうと血流が不足してしまいます。それを補うために、太い血管から枝分かれした細い血管が必要以上に太くなることによって破れやすくなり、脳出血を発症することがあるのです。
もやもや病は国に難病指定されている疾患(特定疾患22)で、現在のところ原因ははっきりとは分かっていません。
しかし、もやもや病の患者さんの家族・親類の方にも「もやもや病」を発症したケースが約10%程度あることから、遺伝的な要因があることが推量されています。

若い方に知ってほしい「脳出血の前兆」

脳出血を始めとする脳卒中の恐ろしさは、突然発症することにあります。
では、脳卒中の前兆や前触れは全くないのでしょうか?
残念ながら、突然発症するケースが多いのは事実ですが、前兆として症状が現れる場合もあります。
次は、20代や30代といった若い方にもぜひ覚えておいて欲しい「FAST」というキーワードについてご紹介します。
こちらを覚えておいて頂くと、本人だけでなくご家族の方に脳出血の前兆や症状が見られた場合であっても、迅速な対応をすることができます。

脳出血を早期発見・治療するための「FAST」

FASTとは、Face・Arm・Speech・Timeの頭文字を取ったキーワードで、脳出血を始めとする脳卒中の発症を事前に予知し、早期に治療に結びつけるために重要な標語です。
一つひとつについて見ていきましょう。

Face(顔面の片麻痺)

一つ目の「Face」は顔の片麻痺です。顔の片側だけ口元がだらんと下がっていたり、表情が左右対称ではなく歪んでいる場合、症状の特徴の一つである片麻痺が起こっている可能性があります。

Arm(腕の片麻痺)

二つ目の「Arm」は腕の片麻痺です。片方の腕だけ力が入らなかったり、痺れていて上手く動かない場合も脳卒中の前兆の可能性があります。

Speech(上手くしゃべれない)

三つ目の「Speech」は言語の障害です。具体的には、ろれつが上手く回らない、言葉が出てこないといった症状で、脳出血などの脳卒中によって脳の言語を司る部位に障害が起こっている可能性があります。

脳出血の症状で言葉が上手く出てこない女性

Time(時間・時刻)

四つ目の「Time」は前兆ではなく、時間や時刻です。上記3つの症状のうち、一つでも当てはまる場合は約70%、三つすべてに当てはまる場合には85%以上が脳卒中を発症した恐れが高いと言われています。
脳出血を始めとする脳卒中は、発症すると脳細胞が破壊されていくことから、早期の治療が非常に大切な疾患です。
疑わしい症状が見られたら、「早期に医療機関を受診」し、「発症した時刻は何時だったか」を医師に伝えること(発症から時間が経過すると行うことが出来ない治療があるため)が大切なので、四つ目は「Time」となっているのです。

脳出血後遺症治療に再生医療という選択肢

また当院では、脳出血の新しい治療法として、自己の骨髄を用いた幹細胞点滴と、臍帯由来のサイトカインカクテル療法を行っております。また、再生医療と組み合わせることによりその効果を高めるリハビリテーションを行う施設のご紹介も可能です。

これらは、治療の性質上投与するだけで短期間で劇的に改善するというものではありませんが、ご自身の治す力を高めていただき、リハビリテーションを行うための下地作りとして取り入れていただければと考えております。

医療法人慶春会 福永記念診療所

〒536-0005 大阪府大阪市城東区中央1-9-33

泉秀園城東ビル2F

この施術ページの監修医師

貴宝院 永稔

貴宝院 永稔(きほういん ながとし)

医療法人慶春会 福永記念診療所 部長
株式会社ニューロテックメディカル 代表取締役
株式会社セルリンクス 代表取締役
医療法人交和会 理事長

学歴・職歴

平成15年3月
大阪医科大学卒業
平成15年5月
大阪医科大学附属病院にて初期研修
平成17年4月
大阪医科大学附属病院にて初期研修 修了
平成17年5月
大阪医科大学(リハビリテーション科)レジデント就任
平成19年3月
大阪医科大学(リハビリテーション科) 退職
平成19年4月
大阪医科大学大学院医学研究科(リハビリテーション科)入学
平成21年4月
医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院 入職
平成23年3月
大阪医科大学大学院医学研究科卒業
平成30年2月
福永記念診療所 部長に就任

資格

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